軽自動車というのは、日本でしか売られていません。
排気量やボディのサイズを規制したうえで、普通車とくらべて税金などが安くなるというメリットがあるのが軽自動車です。
海外では、そもそも日本の軽自動車の規格が税制に影響することはありませんので、輸出をしてもたぶん売れないでしょう。
しかし、日本では軽自動車が飛ぶように売れているのが現実で、道路を走っている乗用車の3台に1台は軽自動車だといわれています。
軽自動車には、確かに普通車とくらべて税金が安くなることは間違いないのですが、それ以外にはこれといったメリットは特にありません。
車両価格なども、コンパクトカーとくらべて決して安いとはいいがたいものす。
一番グレードの高い軽自動車ですと、乗り出し価格は軽く200万円を超えてしまいます。
一昔前であれば、軽自動車というのは100万円前後で買えるという車両価格の安さも大きな魅力でした。
しかし、乗り出し価格が200万円を超える軽自動車が登場するようになると、経済的なメリットの他に魅力が軽自動車にあると考える以外にありません。
軽自動車は燃費がいいといわれていますが、最近のコンパクトカーの燃費もかなりよくなってきており、軽自動車とくらべても遜色はありません。
また、税金に関するメリットも思ったほどではなく、たとえば日産のマーチの場合とくらべてみても、4年間でわずか11万円くらいの差にしかなりません。
1年あたりにすると3万円弱ということになります。
ちなみに、日産マーチの1.2Lの最上級グレードであるNISMOでさえも、車両本体価格は160万円を切ります。
乗り出し価格でくらべても、200万円を超える軽自動車の上級グレードよりもマーチの方が安くなります。
普通に考えれば、値段が高くてエンジンもボディも小さい軽自動車を、たかだか年間3万円ほど税金が安くなるという理由だけで購入するというのは理解しがたいことです。
値段が安くて、エンジンが大きく室内も広いコンパクトカーの方が、常識的に考えればお得だと思えるからです。
しかし、日本国内において軽自動車が乗用車の3台に1台をしめるほど売れているというのは事実ですから、軽自動車に乗ったことのない人には分からない、何か特別な魅力があるのかも知れません。